2020年5月10日日曜日

コロナウイルス騒動

コロナウイルス騒動も少し落ち着いてきたか。それにしてもPCR検査を国民に幅広く受けさせるべきだというマスコミの論調にはうんざりさせられた。純粋に医学的に考えれば、国民全員がPCR検査を受けることにはメリットよりもはるかにデメリットが大きい。なぜこれほどまでにマスコミは誤った意見を主張し政府を批判し続けるのであろうか。まるでマスコミは正義であり政府は悪魔であるかのごとき勢いである。私はめったにテレビを観ないが、今後はますますテレビから遠ざかるであろう。
 
臨床の場で行なわれる検査では、常に感受性と特異性が問題となる。PCR検査の感受性は高く見積もってもせいぜい70%だという。ということは、10000人の患者にPCR検査を行なえば、3000人が陰性と判定されることになる。特異性がどれほど高いといっても100%ではない。99%だと仮定しても、健常な日本人10000人が検査を受ければ100人が誤って陽性と判定される。1億人が検査を受けた場合には、なんと100万人が誤ってPCR検査陽性と判定され、隔離されることになる。
 
こんなことが許されようか。もう一度、計算してみる。
 
日本では1000人に1人が感染していると仮定すると、日本の人口が1億人として、感染者数は10万人、非感染者数は9990万人ということになる。そして感染者10万人のなかで3万人は感染なしと判断され、逆に非感染者9990万人のうちの99万9千人が誤って感染者として判定される。つまり7万人の感染者を見つけるために、健常な日本人の100万人近くが隔離されることになる。しかも3万人の感染者が見落とされる。
 
医学は万能ではない。いかなる検査にも限界がある。政府が設けたPCR検査を行なう基準はあながち的外れではない。マスコミの論調には辟易させられる。

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