2017年10月24日火曜日

11か月ぶりの帰省

久しぶりに高知に帰省した。両親がなくなってから、高知からはすっかり足が遠のいていた。今回帰省したのは、母校である高知学芸高等学校の1年生に対して進学ガイダンスを行うためであった。卒業生にとり、後輩たちに対して母校で授業ができることほど嬉しいことはない。みずみずしい感受性溢れる生徒たちと話すことも実に楽しい。授業が終わった後の先生方との懇親会もとても有意義であった。母校の現状を憂えている卒業生は少なくない。私も何人かの先生方に対して自分の思いを率直に話させていただいた。どの先生も真剣に私の話に耳を傾けてくださった。

数年前に母校に訪れたときと比較して、校舎は少し古くなっているように感じられた。しかし校庭にも校舎内にも塵は落ちていなかった。綺麗に掃除されていた。

学校の敷地に接して男子寮がある。この寮も建て替えられてからかなり年月が経っているように見えた。寂しいことに、私が寮生活を送っていた時期には寮生が280人余りいたが、今、寮生はわずか30人しかいないという。地方の経済が疲弊し、高知市から遠く離れた地域に住む子どもたちに親元を離れて生活させる経済的余裕がなくなったことが寮生減少の主な原因であるということであった。空き部屋が多くなったため、当時は二人部屋であったが今は個室になっているという。また寮内に寝泊りしている寮母さんもいなくなったとのことであった。私が寮生活を送っていたとき、私はたびたび寮母さんの部屋を訪れ、いろいろな悩みを聞いてもらった。当時、3人いた寮母さんたちは、親元から離れて暮らす寮生たちの母親代わりであった。

 少子高齢化と地方経済の疲弊は、私の母校にも情け容赦なく暗い影を投げかけている。

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