2006年12月7日木曜日

へんしも

今朝、家内が笑いながら左の記事を私に見せた。(記事をクリックすると拡大表示。)きょうの産経新聞朝刊に載っていた「hensssimo」というロックバンドの記事であった。

「へんしも」というのは土佐弁である。「大急ぎで」という意味であるが、「大急ぎで」よりも更に意味が強い。

生まれ故郷である高知を私が離れてから32年が経った。しかし今でも土佐弁を使わないと自分の意図することを表現できないことがある。そんなときはもどかしくてしかたがない。「へんしも」もそんな言葉のひとつである。

上京して間もない頃、私はもっぱら土佐弁を使っていた。しかし途中でやめた。それは土佐弁が東京では全く通じなかったからだ。関西弁は東京でも通じる。しかし土佐という僻地の方言を理解できる人などいない。

私と家内とが結婚してからも10年ほどは、家内は私の両親の言葉がほとんど理解できなかったそうだ。両親の話す言葉をひとつひとつ吟味してみると確かに土佐独特の単語ばかりが並んでいる。高知で生まれ育った私には東京の言葉も高知の言葉も全く違和感なく伝わってくるが、東京で生まれ育った家内には外国語を聴くように感じられるのであろう。私の息子は私の両親からかかってくる電話をとろうとしない。私の両親が話しかける言葉が理解できないからのようだ。

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