数年前に母校に訪れたときと比較して、校舎は少し古くなっているように感じられた。しかし校庭にも校舎内にも塵は落ちていなかった。綺麗に掃除されていた。
学校の敷地に接して男子寮がある。この寮も建て替えられてからかなり年月が経っているように見えた。寂しいことに、私が寮生活を送っていた時期には寮生が280人余りいたが、今、寮生はわずか30人しかいないという。地方の経済が疲弊し、高知市から遠く離れた地域に住む子どもたちに親元を離れて生活させる経済的余裕がなくなったことが寮生減少の主な原因であるということであった。空き部屋が多くなったため、当時は二人部屋であったが今は個室になっているという。また寮内に寝泊りしている寮母さんもいなくなったとのことであった。私が寮生活を送っていたとき、私はたびたび寮母さんの部屋を訪れ、いろいろな悩みを聞いてもらった。当時、3人いた寮母さんたちは、親元から離れて暮らす寮生たちの母親代わりであった。
少子高齢化と地方経済の疲弊は、私の母校にも情け容赦なく暗い影を投げかけている。
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