2007年4月6日金曜日

息子と英語

息子の春休みを利用して家族でバリ島に行ってきた。バリ島は初めてであった。1週間、家族揃って時間を過ごす機会はこうして旅行にでも出ない限りとれない。

今回の旅行は息子にとってもいい刺激になったようだ。今までの家族旅行は、息子にとって単なる「旅行」でしかなかった。しかし今回は少し違った。現地の人たちや他の観光客たちと自ら会話を交わしたいという強い欲求に駆られたようだ。

現地で私たち夫婦がマッサージにでかける間、何回かホテルに息子を預かってもらった。これまでは、息子はこのようなときもいつも私たちについてきた。しかし今回はホテルで他の観光客の子供たちと一緒に過ごすことを選択した。

最後の晩のこと。私たちがマッサージからホテルに帰ると既に夕暮れになっていた。ホテルの託児所に息子を迎えに行くと、息子たちはプールサイドのレストランで夕食をとっているという。

そのレストランに行ってみると、息子はさまざまな年齢の子供たちに交じって食事をしていた。私たちは立ち止まって遠方から息子の後ろ姿をじっと見た。

息子は他の子供たちに何か話しかけたくてしょうがないようであった。しかし言葉が通じない。身振り手振りでコミュニケーションをとろうとしていた。心なしか気後れしているようであった。

20分ほどして食事が終り、プールサイドのレストランから託児所に戻ることになった。相変わらず息子は口を開かない。ちょっとかわいそうに思えた。

私たちは子供たちの列を少し離れて追った。息子は最後尾を歩いていた。そしてその前を歩く2歳ほどの小さな子供にそっと追いつき、黙ってその子の右手を握った。その子の手をとりながら息子はホテルの中に入っていった。

帰国後、息子は、英語の習いたいと言い始めた。これまで、私たちがどんなに勧めても、どうしてもいやだと言い張った英語の勉強をしたいと息子自らが言い始めた。既に息子は並の中学生になら負けない日本語力を身につけている。ちょうどいいタイミングだと思う。

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