今週の月曜日の夜、私が卒業した高校の3年後輩からfacebookのメッセージが届いた。そのメールには、「土佐藩からお役目御免を言い渡され・・・」と書かれてていた。「土佐藩」とは、高知県庁のことである。彼は2年前に東京から高知に帰り、高知県庁で非常勤職員として働いていた。そのメールは、彼の失職の知らせであった。メールの最後には、彼かつくった下手な歌が添えられていた。
「土讃線ごとごと行けりやはらかき朝日に映える学生の顔」
私は返事を書いた。「これからどうするの?」
彼からはすぐに応答があった。「俳諧師」
私「松尾芭蕉?」
彼「一茶」
私が高校2年生の時、彼とは寮で1年間同室であった。彼のいいところは、どんなに追いつめられてもユーモアを失わないこと。愛すべきキャラの持ち主である。ただし、生活力がない。
翌朝、私は高知で司法書士事務所を営んでいる高校の同級生に電話を入れてその後輩の再就職の斡旋を依頼した。彼も私と同じ中学・高校で6年間寮生活を送っており、その後輩をよく知っていた。
彼は直ちに「よっしゃ。任しちょいてくれ」と力強く後輩の世話を引き受けてくれた。電話を切ると私はすぐ後輩に電話を入れた。そして彼の連絡先を教えた。
さきほど、後輩から連絡が入った。「○○さんにお会いし、今後の航路が定まりました。どうも有難うございました。詳細は今構築中です。取り急ぎ御礼まで。」
そして、彼がつくった下手な歌がまた添えられていた。
「どろめ漁終へし漁船は一線に並びて帰る浦戸湾口」
(「どろめ」とはイワシの稚魚。土佐の珍味。)
私はほっとするとともに、友達のありがたみをひしひしと感じた。
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