内幸町にあるみずほ銀行健康開発センターが閉鎖されることになった。きょうはみずほ銀行を訪問する最後の日であった。みずほ銀行にお世話になるようになったのは平成16年7月のことであった。ちょうど17年になる。
みずほ銀行では楽しく仕事をさせていただいた。患者さんは皆、みずほ銀行員と関連企業の社員ばかりであった。私がここに勤めるようになった当初は、受診する患者さんは例外なく疲れ果てていた。銀行員の激務や心労がひしひしと伝わってきた。日本では、優秀な者は大企業就職を目指す。大企業の社員は勝者でありエリートであると思われている。しかしみずほ銀行の社員の方々から話を聞かされるにつれて、大企業に対する幻想は次第に失せていった。
私が勤務している間、みずほ銀行では不祥事が相次いで起きた。みずほ銀行は三大メガバンクの落ちこぼれであった。トラブルが起きるたびに社員には多大な負担がかかっていたのではなかろうか。ただ、私は、勤める期間が長くなるに比例して、みずほ銀行の社員に対する愛着は深まっていった。
全ての事柄には終わりがある。どんな長寿番組であろうといずれは終わるように。きょうは健康開発センターの人たちに笑顔で別れを告げることができた。17年間、皆、私に親切に接してくれた。楽しかった17年間の思い出をしっかり胸にしまっておこうと思う。